[歌劇「ポッペーアの戴冠」更新情報]

音楽監督 クラウディオ・カヴィーナから日本公演に向けてのメッセージ
  

チェリスト懸田貴嗣さんへのインタヴュー  
  ラ・ヴェネクシアーナのウラ話、歌劇「ポッペーアの戴冠」聴きどころ
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ポッペーアの戴冠が10倍面白くなる!? 登場人物の実像とその後   

ひと目でわかる! 登場人物相関図    

モーツァルトは「ポッペーアの戴冠」を観た!?




兵庫県立芸術文化センター提供


ポッペーア、ネローネ……ラブ・ストーリー、憎しみ、そして殺人……

  つまり、それは真の物語。

                                                                              クラウディオ・カヴィーナ
(ラ・ヴェネクシアーナ 指揮、音楽監督)

《ポッペーアの戴冠》は、オペラ・プロジェクトとしてラ・ヴェネクシアーナがレコーディングを行なった二つ目の作品です。このオペラ・スコアに初めて目を通したとき、私は他のオペラにはない新たな手法で上演し得る刺激的な可能性を見出しました。つまり、コンサート形式であっても、オペラハウスで見聴きするのと同じような、劇的効果に満ちた舞台をつくれるのではないかということです。

 シェイクスピアとモンテヴェルディは同時代の人ですが、その当時の劇場はまさに新式の興行の場でした。私は、聴衆は本物のシェイクスピア劇、それも役者だけが演じ得るようなシェイクスピアを聴くべきだ(CDにおいても同様に)と考えました。しかし《ポッペーア》では、筋書きに加えて、バロック時代の最も優れたイタリア人作曲家の一人(私にとっては「最高の」作曲家です)が作った音楽、それも素晴らしい音楽があります。《ポッペーア》では各登場人物がとても生き生きと描かれていますし、さらに音楽はそれぞれの人物の性格に一致しています。

演目にコンサート形式のオペラを取り上げる時、私は歌手達に何よりもまず「役者」であれと言います。「音楽家」であることは、その次で良いのです。これは、《ポッペーア》を取り上げる他の団体との大きな違いです。ラ・ヴェネクシアーナは全く演劇的な、特殊な方法を持っていると思います。どの演技、演奏も「地中海」風の特徴を持っており、そうした趣はラ・ヴェネクシアーナというグループとともに聴衆に愛されているのです。今回の公演では、日本の皆さまもまた私たち「魔術師」が織りなす魅力のとりこになることを期待しています。

日本で、しかもいずれも素晴らしいホールで公演し、イタリア音楽を日本の聴衆の皆さまにお届け出来ることに、グループ全員が熱意を燃やしています。

ラ・ヴェネクシアーナの、そしてわが国イタリアの音楽を奏でることのできる日本公演が実現したことをとても光栄に思います

私たちの息を吹き込み甦ったポッペーアの物語が聴衆の皆さまの心深くに記憶されるよう、全力を尽くして演じる所存です。

 







「ポッペーアの戴冠」白眉のラスト、ポッペーアとネローネの愛の二重唱。オペラ史上もっとも美しい曲のひとつ。
ラ・ヴェネクシアーナのCDでは、マメリはネローネ役でしたが、今回は、ポッペーアを歌います。


Pru ti miro! Pur ti godo!
Pru ti stringo! Pur t'annodo!
Più non peno, Più non moro,
O mia vita, o mio tesoro!
Io son tua - Tuo son io.
Speme mia! - Dillo di!
Tu sei pur I'idol mio.
Si, mio cor! Si mio ben! Mia vita, si!



ずっとあなたを見つめ! ずっとあなたと楽しみ!
ずっとあなたを抱きしめて、ずっとあなたと結ばれて、
もう苦しまず、もう死ぬこともない、
私の命、私の宝。
私はあなたのもの、あなたは私のもの、
私の希望、そう言って!
あたなは本当に私の偶像、
そう、私の心! 私のいとしい人、私の命!














公演 ラ・ヴェネクシアーナ
モンテヴェルディ作曲 歌劇「ポッペーアの戴冠」
[コンサート・スタイル、原語(イタリア語)上演、日本語字幕付]
日時  2014年 1015日(水) 午後 630分開演 (午後6時00分開場) 
公演時間 約2時間40分(休憩1回を含む)
*開演に遅れた場合は係の指示に従ってください。
会場
 
東京オペラシティ コンサートホール 京王新線 初台駅東口徒歩5分 【座席表】
曲目 モンテヴェルディ: 歌劇「ポッペーアの戴冠」 プロローグと3幕
 ナポリ稿 全曲からカヴィーナ監修により、一部カットします。
 
出演   ラ・ヴェネクシアーナ  指揮・音楽監督: クラウディオ・カヴィーナ
≪キャスト≫
ポッペーア: ロベルタ・マメリ (ソプラノ)
ネローネ
(ローマ皇帝ネロ): マルゲリータ・ロトンディ (メゾ・ソプラノ)
オットーネ:
ラファエレ・ピ (カウンターテナー)
オッターヴィア:
セニア・マイヤー (メゾ・ソプラノ)
セーネカ:
サルヴォ・ヴィターレ  (バス)
アルナルタ:
アルベルト・アレグレッツァ (テノール)
乳母/兵士/執政官:
アレッシオ・トシ (テノール)
ドルシッラ/美徳:
フランチェスカ・カッシナーリ (ソプラノ)
ヴァレット/運命/ヴェネレ/パッラーデ:
アレッサンドラ・ガルディーニ (ソプラノ)
愛/待女:
フランチェスカ・ボンコンパーニ (ソプラノ)
兵士/ルカーノ/自由奴隷:
ラファエレ・ジョルダーニ (テノール)
メルクーリオ/警史/執政官:
マウロ・ボルジョーニ (バリトン)

≪器楽≫
エフィックス・プレオ <ヴァイオリン>
ダニエラ・ゴディオ <ヴァイオリン>
ルカ・モレッティ <ヴィオラ>
懸田 貴嗣 <バッソ・ディ・ヴィオリーノ>
アルベルト・ロ・ガット <ヴィオローネ>
ガブリエレ・パロンバ <アーチリュート>
キアラ・グラナータ <ハープ>
クラウディオ・カヴィーナ <チェンバロ>

*出演者等は変更になる場合がございます。

料金 全席指定 S\10,000 A\8,500 B\7,000 C\5,500 Sペア・シート\18,000  
                    
(消費税込。Sペア・シートの取り扱いはアレグロミュージックのみ)
 

*団体割引有り。お問い合わせください。
お問合せ TEL:03-5216-7131 アレグロミュージック 

 販売手数料、郵送料無料!!

東京オペラシティチケットセンター(03)5353-9999/
電子チケットぴあ http://pia.jp (0570)02-9999 Pコード:227-013】/
東京文化会館チケットサービス(03)5685-0650


主催◆アレグロミュージック 共催◆公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
後援◆イタリア大使館/イタリア文化会館/株式会社東京エムプラス 

 作曲家   
クラウディオ・モンテヴェルディ
(1567-1643)
 オペラ史上最も偉大な作曲家のひとり。ルネサンス音楽最後の巨匠にして、バロック音楽の開拓者。
 北イタリアのクレモナ生まれ。クレモナ大聖堂の聖歌隊員となり、楽長インジェニエーリに学ぶ。マントヴァのゴンザーガ家宮廷の楽長に迎えられ22年間仕えた後、1613年から生涯にわたりヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂の楽長を務めた。ルネサンス多声音楽を完結、やがてモノディ様式の転換、通奏低音奏法の発展などバロック音楽の先駆的な地位を確立した。
 マドリガーレや宗教曲のほか、10作に及ぶオペラを作曲したといわれるが、現在まで楽譜が残っているのは第一作、『オルフェーオ』(1607)と、晩年にヴェネツィアの劇場のために書いた『ウリッセの帰還』(1640)と『ポッペーアの戴冠』(1643)の3作のみである。
 「ポッペーアの戴冠」はモンテヴェルディ最後の劇作品で、神話劇から始まったオペラの歴史の中で、史劇最古のもののひとつであり、400年にわたる長いオペラの歴史の中で、もっとも傑出した作品のひとつとして輝きを放っている。

 
 作品 歌劇「ポッペーアの戴冠」

 1642/3年 ヴェネツィアの冬のシーズンに、サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ劇場で初演された。 (当時のヴェネツィアは1637年に世界初の’パブリック’劇場となるサン・カッシアーノ劇場がオープンして以来、次々と新しい劇場が開かれる。サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ劇場もそのひとつだった。)
 台本のジャン・フランチェスコ・ブゼネッロ(1598-1659)は、ヴェネツィアの貴族にして法律家、そしてヴェネツィアの指導的な知的サークル「アッカデーミア・デリ・インコーニティ」(名もなき者たちのアカデミー)のメンバーだった。彼がローマ史上名高いスキャンダルを取材して書き上げたという。この台本はローマ皇帝ネロが配下の武将オットーネの妻で、ローマ一の美女ポッペーアと不倫の恋に落ち、ついには正妻オッターヴィアを退けてポッペーアを皇后の地位に登らせたという史実に基づいている。
 ネロ帝の生涯はローマの歴史家タキトゥスとスエトニウスによってかなり詳しく綴られている。

 
(1998年パーセル・クヮルテット・オペラ・プロジェクト 歌劇「ポッペーアの戴冠」日本公演プログラム より) 
あらすじ 
 ・・・任務を終え帰ってきた武将オットーネが見たものは!? 

 なんと最愛の妻ポッペーアと主君ネローネ との情事の現場である。
        ショックを受けるオットーネ 。

 絶世の美女と謳われたポッペーアは、自分の持つ色香を最大の武器として、
   ローマ皇帝ネローネの妻の座、皇后の冠を目指して、
   自分の野心と欲望のままに突き進むのだった。

 暴君ネローネもポッペーアを妻にするために邪魔な哲人セーネカを死へと追い込む。
   ポッペーアの持って生まれた美貌と、
   純真一途さがついには愛の神をも味方につけてしまう。

   こうなるとたまったものではないのが、
   ポッペーアの夫のオットーネや現皇后のオッターヴィア。

 恋心を打ち明けてくれたドルシッラになびくも、
   ポッペーアを諦めきれず思い惑う優柔不断なオットーネ。
   
   一方、激怒する皇后オッターヴィアはポッペーアの暗殺を命ずる。
   オットーネはドルシッラの服をまといポッペーアの部屋に忍び込むが、
   失敗に終わりドルシッラとともに追放される。

   オッターヴィアは暗殺を命じたことが、
   かえって自分の首を絞める結果になってしまう皮肉。

 ついにオッターヴィア退位の大義名分を得たネローネは、ポッペーアを皇后に迎え、
   官能的な愛の二重唱を歌い幕となる・・・


 日程
2014年 ラ・ヴェネクシアーナ「ポッペーアの戴冠」日本ツアー
10月12日(日) 16:00 福岡シンフォニーホール
10月13日(月・祝) 15:00 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
10月15日(水) 18:30 東京オペラシティコンサートホール
  

ロベルタ・マメリ ソプラノ・リサイタル with ラ・ヴェネクシアーナ
10月16日(木) 19:00 王子ホール  

 
ラ・ヴェネクシアーナ LA VENEXIANA


 1996年クラウディオ・カヴィーナによって結成された。こんにちモンテヴェルディをレパートリーとする、最も重要なグループである。ラ・ヴェネクシアーナという名前は、作者不詳のルネサンス喜劇に由来。修辞的な色合いと調和のとれた気品がブレンドされた地中海特有の、イタリア古楽演奏の新しいスタイルを確立した。常に刺激的で驚きに満ちた活動をしている。

 スペインのCDレーベル、グロッサと共同でイタリア・マドリガーレ集をプロデュース、12枚のCDを製作。それらのCDは数々の賞を受賞、イタリア・マドリガーレの「新しいオルフェウス」といわれている。近年、モンテヴェルディのマドリガーレ全集のレコーディングを完結した。

 これまでに世界でもっとも著名な音楽祭とコンサート・ホールで演奏してきた。メンバーには古楽界でもっとも経験豊かなヨーロッパの演奏者が幾人もいる。モンテヴェルディの「倫理的・宗教的な森」(スペインのクエンカ宗教音楽祭)、「聖ヨハネの晩課」(ブリュージュ、ポボア・デ・バルジン)、「祝福されたクリスマスの晩課」(ベルリン・コンツェルトハウス、フォントヴロー修道院)、「聖母マリアの祈りの夕べ」はローマのサンタ・マリア・マッジョーレ教会の宗教音楽祭のために演奏した。2006年フランダース・フェスティバルでモンテヴェルディの「情け知らずの女たちのバッロ」を上演、2008年歌劇「オルフェーオ」をロンドン、ジェノヴァなど12都市でツアー。このときのCDは、グラモフォン・アワードのバロック・ヴォーカル部門賞を受賞。2009年は歌劇「ポッペーアの戴冠」をヨーロッパ各地で上演し、大成功を収めた。2010年はカヴァッリの「アルテミージア」(ハノーヴァー、モンテペリエ音楽祭)2011年は歌劇「ウリッセの帰還」をレーゲンスブルク、パリ、アムステルダムなど各地で上演し、いずれもグロッサからCDをリリースし高い評価を受けている。

 今後のプロジェクトは、オペラ・アリア、スカルラッティのオラトリオ(カインの「5人の預言者」)、バッハのカンタータ、ヘンデルとヴィヴァルディの音楽、ヘンデル ミーツ ジャズ(ハレのヘンデル・フェスティバルに出演)などを予定している。

 

クラウディオ・カヴィーナ音楽監督、チェンバロ CLAUDIO CAVINA

  CLAUDIO CAVINA
  同世代でもっとも重要なカウンターテナーの一人。ボローニャで歌の勉強を始め、バーゼル・スコラ・カントールムで研鑽を積む。クレマンシック・コンソート、コンチェルト・イタリアーノ、エウローパ・ガランテなど多くの古楽グループのレギュラーとして演奏、多くの著名なフェスティバルに出演している。

 オペラのキャリアは、ヴェローナ円形劇場(1990)とローマ・オペラ座のモンテヴェルディの歌劇「オルフェーオ」でスタートをきった後、ウィーンのムジークフェラインでフックスの祝祭オペラ「コスタンツァとフォルテッツァ」に出演。1994年にはグスタフ・レオンハルト指揮によるコンチェルト・ケルンとのツアーに参加。2000年にルネ・ヤーコプスが音楽監督を務めた歌劇「オルフェーオ」で歌った(フィレンツェのテアトロ・コムナーレ)

 1996年にラ・ヴェネクシアーナを結成、このイタリアのマドリガーレ・グループは1999年にセシリア賞、ヴェニスのチーニ財団賞(マレンツォのマドリガーレ集第9)、グラモフォン・アワード2000とカンヌ・クラシック・アワード2001(ジェズアルドのマドリガル集第4)、アマデウス・グランプリ2002(マレンツォのマドリガル集第6)、ドイツ・レコード・プライス(ジェズアルドのマドリガーレ集第5巻およびモンテヴェルディのマドリガーレ集第6)CHOC 2005(モンテヴェルディのマドリガーレ集第6)などを受賞。


ポッペーア: ロベルタ・マメリ■ソプラノ ROBERTA MAMELI, soprano

 ROBERTA MAMELI©Ribalta Luce Studio
 
ローマ生まれ。ピアツェンツァのニコリーニ音楽院の声楽科とクレモナ市民音楽学校のヴァイオリン科を卒業。エドアルド・ミューラー指揮のパーセルの歌劇「ダイドーとエネアス」で若くしてデビュー。ウィーンのコンツェルトハウス、アムステルダムのコンセルトヘボウ、パリのシテ・ド・ラ・ムジーク、フィレンツェのテアトロ・ラ・ペルゴーラとボローニャのテアトロ・コムナーレなど一流の音楽ホールに招かれている。クラウディオ・アバド、ウムベルト・ベネデッティ、ファビオ・ボニッツォーニ、クラウディオ・カヴィーナ、ジェフリー・テイトなどの指揮者と共演している。

 過去の成功のハイライトは、ユトレヒト古楽祭などのエンリコ・ガッティ指揮ストラデッラの「サン・ジョヴァンニ・バッティスタ」。ハノーヴァー、レーゲンスブルク、パリ、ミラノ、ペリグーでのモンテヴェルディの歌劇「ポッペーアの戴冠」、サンタンデール国際音楽祭のモンテヴェルディ「オルフェーオ」、クラクフのオッターヴィオ・ダントーネ指揮アカデミア・ビザンティーナのペルゴレージ「オリンピアーデ」への出演がある。最近は、ポール・グッドウィン指揮カペラ・クラコヴィエンシスとのヘンデル「アタリア」、ピサのアニマ・ムンディ・フェスティバルではホグウッド指揮フィレンツェ五月音楽祭合唱団&管弦楽団とモーツァルト「レクイエム」、アムステルダムとレーゲンスブルクでのラ・ヴェネクシアーナとの「ウリッセの帰還」、アン・デア・ウィーン劇場とブラウンシュヴァイクのソリ・デオ・グローリア・フェスティバルでアラン・カーティス指揮イル・コンプレッソ・バロッコとヘンデルの歌劇「デイダミア」などに出演。

 今後は、ボーヌ・バロック国際音楽祭でヘンデルの歌劇「アグリッピーナ」、ヴィヴァルディの歌劇「狂気のオルランド」、ヴィヴァルディの歌劇「ウティカのカトーネ」、ヘンデルの歌劇「ガウラのアマディージ」、ヴィヴァルディの歌劇「ダリオの戴冠」などへの出演が予定されている。

  最近のディスコグラフィーは、ラ・ヴェネクシアーナとモンテヴェルディの「マドリガーレ集」「ポッペーアの戴冠」(グロッサ)、アンサンブル・イネガルとゼレンカの歌劇「ディアマンテ」(ニビル)。ソロ・アルバム「ラウンドM: モンテヴェルディ ミーツ ジャズ」は2010年のベストセラーとなる。 

 


皇帝ネローネ:マルゲリータ・ロトンディメゾソプラノ
 MARGHERITA ROTONDI, mezzo-soprano

  

 1986年イタリアのバーリ生まれ。2010年、バーリ音楽院でニレッタ・チレントに師事し、最高評価を得て卒業。2006年、ニューヨークでソリストとしてアッカデーミア・デル・カントと共演。2009年春、マドリッドのアウディトリオ・コンデ・ドゥケに、同年5月にバーリ・ピッチンニ劇場に、それぞれソリストとして出演した。20124月、ベルカント・アカデミー“ロドルフォ・チェレッティ”に参加し、選抜メンバーとして、第38回イトリア谷音楽祭に出演。2012年第8回タリン室内楽フェスティバルで上演されたルイージ・ロッシ/ダニエラ・テッラノーヴァ《オルフェーオ》にアッカデーミア・チェレッティと出演。ルッカ・オペラフェスティバルでモーツァルト《フィガロの結婚》のケルビーノ役を務める。20137月、ジュネーヴ大劇場で行なわれたハイドン《薬剤師》公演でヴォルピーノ役を演じる。指揮者マウリツィオ・アレーナの主宰によるフェデリーコ2世声楽コンペティションで第一位受賞。201310月、サッサリで行なわれたマスカーニ《カヴァレリア・ルスティカーナ》公演でローラ役を務める。20146月、ヴィチェンツァのオリンピコ劇場で上演されたモンテヴェルディ《オルフェーオ》公演に出演。


オットーネ: ラファエレ・ピ カウンターテナー
RAFFAELE PÈ, countertenor

1985年、イタリアに生まれる。6歳よりピエトロ・パンツェッティのもとでローディ大聖堂聖歌隊員となり、声楽とオルガンを始める。2004年よりロンドンで研鑽を積み、ジェイムズ・ボウマン、マルコ・ビーズリーらのマスタークラスに参加。2009年、モンテヴェルディ合唱団の若手音楽家向けプログラムでサー・ジョン・エリオット・ガーディナーに見出され、ロイヤル・アルバートホールで行なわれたBBCプロムスにおいて、ガーディナー指揮によるモンテヴェルディ《聖母マリアの夕べの祈り》でデビューした。これまでにガーディナーの他、ポール・マクリーシュ、クリストフ・コワン、ニコラス・マギーガン、デイヴィッド・ベイツなどの指揮者と共演。
 2008年、ボノンチーニのオペラ《チェファーロとプロクリーデ》で主役を務める。200912月、ヘンデル《メサイア》とモーツァルト《レクイエム》の英国公演でソリストを務め、評論家に絶賛された。また、イタリアで開かれたビーズリーによるヘンデルのオラトリオ演奏会シリーズに出演。これまでにタイトル・ロールを務めたオペラは、ヘンデル《ジュリオ・チェーザレ》、《オルランド》、《リッカルド・プリーモ》、《リナルド》、《フラーヴィオ》、ヴィヴァルディ《狂気のオルランド》。

ラファエレ・ピは非常に多才な歌手で、オペラと歌曲のどちらにも熟達の腕を見せる。ルネサンスやバロックから現代音楽まで幅広く取り組み、イタリア、イギリス、フランス、ベルギー、ドイツで演奏活動を行なっている。


オッターヴィア: セニア・マイヤー ■ メゾ・ソプラノ
XENIA MEIJER, mezzo-soprano

 1992年、ハーグ王立音楽院を最高栄誉賞付きで卒業。同年、ロッシーニ作品の演奏が評価されてニコライ賞を贈られる。アル・アイレ・エスパニョール、ラ・スフェラ・アルモニオーザのレギュラー・メンバー。これまでに多数の録音を残している。アル・アイレ・エスパニョールと共演した数々のCDは、ディアパソン・ドール賞などを受賞している。オペラの分野でも実績を上げており、ジュネーヴ大劇場、パルマ・デ・マジョルカ、ベルリン・コーミッシェ・オーパーなどで重要な役を演じている。オペラ・アン・ヘット・スパイでパーセル《ダイドーとエネアス》のダイドー役を務めた公演はオランダ・テレビにより収録され、数多く放送された。長年に渡り、ベルリン・コーミッシェ・オーパーでハリー・クプファー演出、ヤコフ・クライツベルク指揮によるモーツァルト《コジ・ファン・トゥッテ》のデスピーナ役や、《ドン・ジョヴァンニ》のツェルリーナ役を務めた。1999年、デンマーク放送協会に招かれてビゼー《カルメン》のタイトルロールを務める。2001年、アムステルダム・カレ劇場で、エリック・フォス演出によるモンテヴェルディ《オルフェーオ》のプロセルピナ役を演じて成功を収める。 

1996年、栄誉あるフィリップ・モリス・ファイネスト・セレクション賞を声楽家として初めて獲得。これをきっかけにヤク・ファン・ステーン指揮、新ベルリン室内管弦楽団演奏によるオペラ・アリアを収録し、ソロCDとしてリリース。この録音は1998年のエジソン・アワードにノミネートされた。同年、アムステルダム・コンセルトヘボウに招かれ、リサイタルツアー“Rising Stars”を行なう。
 2004年、オランダ・フェスティバルでシェーンベルク≪月に憑かれたピエロ≫に出演、熱狂的な支持を得る。2008年春、アムステルダム交響楽団とオランダの主要ホール(コンセルトヘボウ、デ・ドーレン、アントン・フィリップスザール)を巡るツアーを行ない、ラヴェル≪シェエラザード≫のソリストを務めた。



「ポッペーアの戴冠」が10倍面白くなる!?

 登場人物の実像と皇帝ネロとポッペーアのその後・・・


 事実云々の話は専門書に譲るとして、ここで「ポッペーアの戴冠」を10倍楽しく見るために、登場人物 + αの情報をおさらいしてみましょう。

 古代ローマの狂人皇帝ガイウス・カエサル(カリグラ)は、残虐なことならなんでも好んでした人です。養父ティベリウス帝を毒殺し、自分の姉妹を次々と自分の欲望の犠牲にしました。姉のドルシッラ、妹のアグリッピナ、リウィラです。このアグリッピナがシシリア島の総督グナイウスと結婚して生まれたのがルキウス・ドミティウス・アエノバルブス(ネロ帝)です。ネロは生まれたときに「じき皇帝となって、母を殺すだろう」と予言されました。父親はネロが幼いときに亡くなっています。アグリッピナは、兄カリグラが暗殺されて叔父のクラウディウスが皇帝につくと、その後妻争いに登場します。自分が優勢だと判断するや、息子のネロをクラウディウスと先妻との間に生まれた娘のオクタウィアと結婚させ、近親相姦も何のそのクラウディウスと結婚します。

 ところがネロの帝位継承にはもう一つ大きな障害があります。クラウディウス帝には先妻との間にブリタニクスという息子がいて、このままでは皇帝の座はネロにはまわってきません。そこで、ネロをクラウディウスの養子にしてしまいます。そのため、兄妹になるのを避けるために、実の娘であるオクタウィアは他家へ養女に出されます。そしてある程度の準備が整ったと判断したアグリッピナは、クラウディウスを毒殺してしまいます。
 
 いよいよ予言どおりにネロが帝位につくと、今度はネロの上に君臨し、うまく操っていこうとします。幼いうちは良かったのですが、女性問題にまで口出しされ、だんだんネロは母を疎んじるようになっていきます。

 思いどおりにならないもどかしさからアグリッピナはネロを帝位につけるためにしたことを洗いざらいぶちまけ、本当は帝位はブリタニクスのものだと言ってしまいます。ネロは怒って治世の邪魔になるブリタニクスを毒殺してしまいます。それを知ったアグリッピナは自分の身の安全をはかるために今度はネロを誘惑し、近親相姦に陥れます。しかし、それも長くは続かず最後には暗殺されてしまいます。
 

 障害となっていた母親を殺してしまうとネロ帝はポッパエア・サビナ(ポッペーア)と結婚しようとします。ポッパエアは将軍オトの妻で、美人で有名でした。正妻のオクタウィアをネロに追放させ、妃の座につきます。オクタウィアが追放されたことが世間に知れると、同情した民衆が暴動を起こしそうになります。身の危険を感じたポッパエアはネロにオクタウィアを殺させます。ネロのまわりには絶えず暗殺の辛抱が渦巻き、幼少の頃から家庭教師をしていたセネカも暗殺の罪をきせられ殺されてしまいます。ポッパエアも急死します。身重のポッパエアを夫婦喧嘩の果てにネロが蹴ったからという説があります。
 

 しかしネロは、なかなかポッパエアを忘れられず、自暴自棄になり、ますます悪政を極めていきます。そしてついに元老院からも公敵として追われ、最後は剣を喉に刺して自害します。享年30歳でした。
 さんざん悪く言われているネロ帝ですが、今日私たちがローマで目にする遺跡は彼によるものが多いことを一言つけ加えておきます。





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