ヨーロッパ古楽界で大絶賛! バロック・ヴァイオリンのミューズとその仲間たち
これがほんとうのパッヘルベルのカノン!
 アマンディーヌ・ベイエ & アンサンブル・リ・インコーニティ
ニュース・レター「ノン・ヴィブラート」、来日アーティスト特集2 の英文はこちら



2016年日本公演スケジュール

12月8日(木) 19:00 東京 王子ホール 完売 Tel: 03-3567-9990
12月10日(土) 14:00 兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール  
完売  Tel:0798-68-0255(チケットオフィス)
12月11日(日) 14:00 岐阜 サラマンカホール
 発売中 Tel: 058-277-1113

【演奏曲】
“デサフィナードDesafinado〈調子の外れた素敵な名曲〉

 J.パッヘルベル(1653-1706)H.I.F.ビーバー(1644-1704)
スコルダトゥーラ奏法(*)の音楽 

                                                                                (*)弦楽器の変則的な調弦法。★印の演奏曲で使用される。

パッヘルベル:  「音楽の喜び(1695)」より  パルティータ 第5番 ハ長調 ★

ビーバー:      「ロザリオのソナタ」より  10番 “磔刑”ト短調 ★

パッヘルベル:  「音楽の喜び」より  パルティータ 第2番 ハ短調 ★

ビーバー:      「ロザリオのソナタ」より  7番“むち打たれ” ヘ長調 ★

 〈休 憩〉 

パッヘルベル:   4声のパルティータ ト長調

ビーバー:      「ロザリオのソナタ」より  “パッサカリア”ト短調

パッヘルベル:  「音楽の喜び」より   パルティータ 第4番 ホ短調 ★

パッヘルベル:  カノンとジグ ニ長調

 

 

アンサンブル・リ・インコーニティ GLI INCOGNITI
来日メンバー

 アマンディーヌ・ベイエ Amandine Beyer, solo violin & director
 アルバ・ロカ Alba Roca, violin
 
マルタ・パラモ  Marta Páramo, violin,viola
バルドメーロ・バルシエーラ  Baldomero Barciela, viola da gamba
フランチェスコ・ロマーノ  Francesco Romano, theorbo
アンナ・フォンターナ  Anna Fontana, harpsichord, organ

パッヘルベルの『カノン』はクラシック音楽の中で、もっとも親しみやすい名曲ですが、
ほかにも美しい室内楽作品やオルガン曲を多く残しています。
ドイツ・バロック時代に生きた作曲家の心に寄り添って、
アマンディーヌ・ベイエとその仲間たちと共に、生のままの17世紀へ旅してみませんか・・・。

今回のプログラムのメインとなるパッヘルベルの「音楽の喜び」(1695)は、基本的に舞踊の組曲です。自由な形式のソナタにはじまり、フランス、イタリア、ドイツの舞曲のスタイルを混ぜることによって、対照的な要素が演出される作品集となっています。

アマンディーヌ・ベイエとリ・インコーニティは、テクニックの巧さはもちろんのこと、音楽による絵画と舞踊の表現者として私たちを魅きつけます。今回の来日プログラムには、このグループの最新CD4月の嵐」に収録された5曲が含まれていますが、全体を通して絵画的なイメージを呼び起こす素敵な作品が集められています。ベイエはこれらの作品に対して、特に1617世紀オランダ、フランドル絵画の黄金期に多く描かれた、市民の日常生活のエピソードをテーマとした風俗画の世界との共通点を見いだしています。たとえば、パルティータ第5番のアリアや第4番のガヴォットは、フランス・ハルス(1580/83-1666)の名画「警備隊の士官たち」のシリーズの、ちょっと横柄でコミカルな表情の士官たちのキャラクター。他の舞曲にも、フェルメール(1632-1675)の≪手紙を読む青衣の女≫の手紙をもつ女性の心情、ブリューゲル(1525/30-1569)の≪農民の結婚式≫に描かれた人びとがお祭りの真っただ中にいるイメージなど、ベイエたちは当時の絵画からのインスピレーションを明瞭に感受して演奏しています。これらの絵画に同時代の音楽が流れることを想像するだけでもワクワクしてきます。 

 「音楽の喜び」「ロザリオのソナタ」には、スコルダトゥーラ(ヴァイオリンの調弦をGDAEとは違う調弦にすること)という特別なチューニング技法の使用が作曲家によって指定されています。この少し調子のはずれた調律方法は、中世からバロック初期にはよく用いられていましたが17世紀後半には廃れました。しかしシュメルツァー(1623-1680)やビーバー(1644-1704)などチロルとオーストリアの他の地域のバロック時代のヴァイオリンの巨匠たちに受け継がれます。ビーバーの「ロザリオのソナタ」は全15曲のうち、最初と最後を除くすべてのソナタにスコルダトゥーラ調弦の指定があり、15通りのチューニングを施したヴァイオリンが必要とされる難曲です。今回はその中でもとくに深い感動のある「磔刑」「むち打たれ」「パッサカリア」の3曲がパッヘルベルの作品の間に挿入され、「調子の外れた素敵な名曲(デサフィード)」の構成の一端を担います。


アマンディーヌ・ベイエ & リ・インコーニティ 最新CD

パッヘルベル:4月の嵐~組曲、カノン、アリア集

  • レーベル:HARMONIAMUNDI
  • 品番:HMC-902238(輸入盤)
  • 価格:オープン価格
  • 収録時間:79:00

パッヘルベル:4月の嵐~組曲、カノン、アリア集

1.音楽の楽しみ~パルティータ第5番ハ長調
2. いかに儚き、ああ、いかに空しき、人の人生よ ※
3. 音楽の楽しみ~パルティータ第2番ハ短調
4. 月の嵐 ※
5. 音楽の楽しみ~パルティータ第6番変ロ長調
6. 組曲4声のパルティータト長調
7. 我が命とその十字架 ※
8. 音楽の楽しみ~パルティータ第3番変ホ長調
9. 音楽の楽しみ~パルティータ第4番ホ短調
10. 善良なヴァルター、我らの市参事会員 ※
11. 音楽の楽しみ~パルティータ第1番ヘ長調
12. おお、偉大なムーサの光 ※
13. カノンとジーグ

アマンディーヌ・ベイエ(ヴァイオリン) リ・インコーニティ
※ハンス・イェルク・マンメル(テノール)
録音:2015年7月アルセナル文化センター

 アマンディーヌ・ベイエ率いる古楽アンサンブル、リ・インコーニティによるパッヘルベルの室内楽、アリア集。パッヘルベルといえば、本アルバムの最終曲として収録されている「カノン」が大変有名で、世界中で親しまれています。この曲は本来3本のヴァイオリンと通奏低音による「カノンとジーグ」が対になった作品。軽快なテンポと3声部の絡みが立体的な色彩を構築し、素晴らしい手腕で対位法、カノン進行を処理しており、まさに彼の代表作と言える楽曲です。
 パッヘルベルは現代では「癒し」の音楽の代表のような扱いですが、アイゼナハ、エルフルト、シュトゥットガルト、ニュルンベルクなど、教会・宮廷オルガニストとして活躍、バッハ以前のドイツの作曲家として最も重要な人物の一人です。オルガニストとしても多忙でありましたが、大変な多作家でもありました。オルガン作品はもちろんのこと、その他の鍵盤楽曲、室内楽、声楽曲、典礼作品など多岐に渡っています。
 室内楽曲のうち最も重要な作品が、1695年ニュルンベルクへ移ってから出版された<音楽の楽しみ>。この曲集は、2つのヴァイオリンと通奏低音による6つの組曲からなっています。組曲はソナタと一連の舞曲からなり、その多くがフランス風様式で書かれ、特に第4、5番は壮大なシャコンヌで締めくくられており、ドイツの語法から離れていった手法がうかがえます。ベイエ&リ・インコーニティの演奏はタイトル通り音楽の楽しさを表現するような、明るく生き生きとした演奏を聴かせてくれます。
 また、テノールのハンス・イェルク・マンメルを迎え、アリアが組曲の間に収録されています。パッヘルベルのアリアのほとんどは、祭典、洗礼、葬式、新年などの特別な行事のために書かれたもので、艶やかな独唱が響き渡る作品です。(キングインターナショナル)


★ベイエ& リ・インコーニティ 関連CD(輸入元: キングインターナショナル)

古楽先進国フランスの最先端で絶大な人気を誇るヴァイオリンの名手

アマンディーヌ・ベイエ Amandine Beyer, violin solo & Director


アマンディーヌ・ベイエは、フランス古楽界の新世代を代表するバロック・ヴァイオリン奏者。エクス=アン=プロヴァンスでオーレリア・スパダロに師事したのちパリ国立高等音楽院、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムに入学。キアラ・バンキーニのもとで古い時代のヴァイオリン奏法への研鑽を深め、同時にクリストフ・コワン(バロック・チェロ)、ホプキンソン・スミス(リュート)といった巨匠たちにも薫陶を受けた。1998年ボンポルティ国際コンクール、2001年トリノ・ヴィヴァルディ・コンクールで入賞など、受賞歴を重ねた。その後フランスのカフェ・ツィマーマンの第2ソリストとして共演関係を続けながら、自らアサンブレー・デゾネート・エ・キュリュを共同主宰。2006年に新たなアンサンブル、リ・インコニーティ(バロック期のヴェネツィアで活躍していた知識人サークル「名もなき者たちのアカデミー/Accademia degli Incognitiからとられている)を結成。これらのアンサンブルで数々の名演をくりひろげながら、AlphaおよびZig-Zagに数多くの名録音を残している。特にZig-Zagへの録音は高い評価を博している。
2010
年からバーゼル・スコラ・カントルムで、キアラ・バンキーニの後任としてバロック・ヴァイオリン科の教授を務める。
 
アマンディーヌ・ベイエ●オフィシャル・サイト


ベイエが結成したイタリア系古楽アンサンブル

アンサンブル・リ・インコーニティ  Gli Incogniti



2006年アマンディーヌ・ベイエによって設立。アンサンブルの名前はヴェネツィアの「Accademia degli incogniti (名もなき者たちのアカデミー)」からとられた。響きの実験、新しいレパートリーの探求、「古典」の再発見など、すべての「知られていない」ものに対する興味を養うことにより、
インコーニティの名の精神をさらに取り入れることを試みている。

リ・インコーニティは、過去数年のさまざまなプロジェクトで関わった音楽家たちを再集結してつくられた。この組織の主要な目的は、共に働き演奏することから大きな楽しみを引き出し、感性と審美眼によって導かれた、演奏する作品の首尾一貫としたビジョンを伝えること。
リ・インコーニティは、モンテ・カルロ歌劇場、パリ市立劇場といった著名なホールやレーゲンスブルク古楽音楽祭、サブレ・シュル・サルト音楽祭(フランス)などのアーリー・ミュージック・フェスティヴァルで演奏している。

 最初のレコーディングであるJ.S.バッハのヴァイオリン協奏曲集はル・モンドムジークのショック賞、10 de Répertoire、ドイツの音楽誌「トッカータ」のCD der  Monat受賞。2枚目のCDはヴィヴァルディの「四季」と未録音の協奏曲に心身を捧げ、
ル・モンドムジークの年間ショック賞、10 de Répertoireを受賞、
2008年にリリースされて以来、ヴィヴァルディアンのディスコグラフィーが「リニューアル(一新)」として批評家から歓迎されている。
このディスクは数週間、フランスのクラシック音楽CDセールスの首位を飾った。

 また、ハルモニア・ムンディに移籍後初のCD、F・クープラン作品集『アポテオーズ』はディアパソン・ドールを受賞。最新ディスクは、パッヘルベルの組曲『4月の嵐』。
2014年に次いで2回目の来日。


 
パッヘルベル: カノン
         

 CD 『4月の嵐』より
    

ベイエ J.S. バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第1番 ロ短調 BWV.1002 より      
         

コレッリのコンチェルト・グロッソ
    

    


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ニュース・レター「ノン・ヴィブラート」、来日アーティスト特集2より
アマンディーヌ・ベイエの返信メール全文(英語)

「親愛なるアマンディーヌ・ベイエ様。今度の日本公演のプログラム、とてもハードワークではありませんか? 
各曲の演奏前に、通常時(5度調弦)よりずっと時間かかる調弦をされるのですよね?
それとも
ひょっとして、あなたとアルバさんは、複数のヴァイオリンちになるなんてこともされるでしょうか?

 

メールを出すとすぐに返信をいただくことが出来た。 

Yes, we do play with the original scordatura, and we will bring each two violins.  We already did some concerts with this program and try to reduce the time of tuning, and I think now we are able to do it quite quick! And I trust also the very nicely halls of Japan to be very friendly for this kind of adventure!!!  Because temperature and humidity are always very stable and it helps our violins to stay more in tune.

The pieces we play in scordature are five, as you mentioned it.


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