2018年3月来日公演




 

 

  クリスティアン・ベザイデンホウト 2018年来日スケジュール

3月17日(土) 14:00  西宮 兵庫県立芸術文化センター神戸女学院小ホール 
お申込み TEL:0798-68-0255 完売

3月18日(日) 14:00 名古屋  宗次ホール   
   
宗次ホールチケットセンター Tel: 052-265-1718

3月19日(月) 19:00  東京文化会館小ホール  お申込みTEL:03-5216-7131  
    
             





 ◆ベザイデンホウトのプロモーションビデオの要訳
 
  Kristian Bezuidenhoutです。 
  今は、ここロンドンを生活の場とし、モーツァルトの鍵盤作品集の
Vol.4までレコーディングし終えたところです。 

ピアニストとして当然のごとく私もスタインウェイをニューヨークで学びました。ですが、気付いたのです! 2年目だったと思いますが、歴史的に富んだ鍵盤楽器が私にとって情熱的でより興味深く感じられました。それは、作曲家が作品を書き上げた当時を思い起こさせてくれます。
 そしてモーツァルトとの繋がり(出会い)によって私に何かが起こったのです。色々要因はありますが、一番影響を受けたのは映画「アマデウス」でした。多分9歳ころだったと思います。私はすっかり魅了され、その映画によって私の人生がすっかり変わってしまったといっても過言ではありません。いまでもその物語の細部まで良く覚えています。私にとって、それはとても鮮明なことでありました。というのも、私の両親はモーツァルトが大好きで、家はモーツァルトの音楽で溢れていました。幼いころから私はモーツァルトの曲に馴染み、マインドで理解するようになったのです。そして突然、発見したのです、全てを悟ったと。膨大なレコードコレクションを何度も聴き、弾くうちにわかったことです。

モーツァルトの楽曲を弾く時に感じるフラストレーション、それは現代楽器とのギャップです。スタインウェイなどの現代のピアノでの演奏は常に楽器との闘いです。若い演奏者がピアノを弾く時、「ここは、メッゾ・ピアノで!」「もっと優しく」「強く弾き過ぎないで」と気を使います。もちろん、間違っているとは言えません。でも、深い意志と確固たる考えをもっている演奏者が必ずしもスタインウェイでモーツァルトのメッゾ・ピアノを奏でることが出来るということではないのです。私は、信じがたいほどのドラマティックな音色をフォルテピアノに見出しました! フォルティッシモを弾いてもピアニッシモを弾いても楽器は強すぎず、弱すぎず、充分に適した良い状態で疾風怒涛、テンペストなどのフレーズをつかみ取り音楽を奏でる。これこそモーツァルトが望んでいたものだと確信しました。

私は常にモーツァルトに存在する強い理想を意識させられます。その理想とは、彼が持っていた修辞学的な眺望です。というのも、彼は鍵盤楽器の独り歩きを排除し、広い展望に導きました。彼独自の眺望そして劇場的、オペラのスタイルを持っているのです。 私はもちろんオペラと比較して、モーツァルトが作り上げたフィガロとスザンナのキャラクターがピアノソナタにあると言っているのではありません。モーツァルトの理想とするものが自然にすんなりと良いタイミングでどのオペラに現れているのです。

 トレーナーの中にはその様な解釈を受け入れるかどうかとの意見を持つ方もいるようですが、果たして受け入れるかどうかを考えることは必要なのでしょうか? 自由に自然に演奏するためには何が必要なのか、モーツァルトのスタイルを理解して伝えるために私には何が必要かを考えました。そしてその結果、18世紀まで遡ってモーツァルトのスタイルを理解することこそが私にその表現を許すのだと悟ったのです。

 モーツァルトはロマンティック過ぎるという批評家もいますが、私はその様な形式的な分け方はすべきでないと思います。ある人にとってのロマンスは他の人にとっては人生における修辞的なことであるかもしれず、結局は個々の主観によるものです。決してひとくくりにはできないと思います。

 素晴らしいロマンスというのは、ファンタジーでもあり、簡単な言葉では云い現わせられない調和のとれたもの、あるいはそれ以上のものだと思います。・・・様々な論議を呼ぶものですね・・・。

 




 ©Marco Borggreve
経歴   クリスティアン・ベザイデンホウト Kristian Bezuidenhout, Fortepiano

いまもっとも注目されるエキサイティングな鍵盤楽器奏者。フォルテピアノの名手であるが、チェンバロ、モダンピアノにも精通している。

21歳でブルージュ国際音楽コンクールのフォルテピアノ部門で第1位と聴衆賞という2重の栄誉に輝く。

フライブルク・バロック・オーケストラ、シャンゼリゼ管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、コンチェルト・ケルンなど世界をリードするアンサンブルに、たびたびゲスト・アーティストとして招かれ、ときにはディレクターとしての役割も担っている。またブリュッヘン、ホグウッド、ガーディナーなど世界的に著名な指揮者と、ソリストではベイエ、カルミニョーラ、ファウスト、サンプソン、オッター、パドモアらとも共演している。

レコーディングは2009年からハルモニア・ムンディと長期契約を結んでいる。ペトラ・ミュレヤンスとのモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集、モーツァルトの鍵盤楽器作品全9集をはじめ多くのCDがリリースされ、エディソン賞、ドイツ・レコード批評家賞、エコー・クラシック賞など数多く受賞。2013年グラモフォン誌の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」にノミネートされた。最新ディスクはフライブルク・バロック・オーケストラとのモーツァルトのピアノ協奏曲K413415を収めたVol.2も含まれる。

2017/18シーズンは、フライブルク・バロック・オーケストラの芸術監督、イングリッシュ・コンサートのプリンシパル客演指揮者としても活動。ソリストとしてはヘレヴェッヘ/シャンゼリゼ管、コーエン/ル・ヴィオロン・ドゥ・ロイと共演、ロンドン、ローマ、アムステルダム、シュトゥットガルト、ミュンヘン、ケルン、ベルリン、アメリカ、日本でリサイタル、室内楽コンサートが予定されている。

 

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